モデナ★マイスター

ハンドブレーキキャリパーのオーバーホールと調整

前回の車検でサイドブレーキが左側しか効いていないことが判明したので、ハンドブレーキキャリパーを確認してみた。 ジャッキアップして、タイヤを外し、ハンドブレーキ専用キャリパーを見ると、サイドブレーキを掛けていないにもかかわらず、 ワイヤーがかなり引かれた位置になっていて、赤線のようなストロークがなくなっていた。画像を撮り忘れてしまったが、 上のガイドローラーに、下のレバーがほとんど付いている状態でした。

この状態でサイドブレーキワイヤーだけの調整作業をしても意味がないので、サイドブレーキ用のキャリパーを取り外してみることにした。取り外しにはショートヘッドの六角レンチ(8mm)と、6mm(これは長くても良い)が必要になる。 8mmを回すときに、かなり固いので延長パイプを使ったが、レンチが折れる直前に緩んだ感じだった。 キャリパーが外れたら、パッドピンを抜いてパッドを外す。(ピンポンチが役に立った) ピストンを外すには、グラインダーのレバーがピッタリ合う、左に3周ほど回せばカパッと外れてくる。

キャリパー内部には、レバーを引くとピストンを機械的に押し込むロッドが付いている。 しかし、パッドが減ってくるとロッドの位置が変わり、サイドブレーキの引き代が増えてしまう。 それを防ぐためピストンが出ても引きしろが変わらないように、ネジを切ったロッドとピストンが、 回りながら伸びてきてパッドを押し込む。しかもこのロッドは一度出ると引っ込まない仕組みになっている。 私のモデナのようにキャリパーのレバーのストロークがなくなると、自動調整ができなくなることが分かった。 (つまりパッドに当たらない状態でも、調整するストロークがないのでピストンが出ない)

新品のキャリパー画像がネットにあったのでレバーの位置を参考にさせてもらう。 シールを外し内部をグリスアップして組付ける。 OHが終わったらピストンを一番奥まで引っ込めるのだが、このときピストンを奥に強く押し込みながら、 右回しをしないとネジが喰わない。(専用のツールが売ってるが、ここはハンマーの柄で押さえながら回した) 組付け後にテストのためレバーをストロークさせてみたら、2回目にピストンがパッドに当たる動作をした。

そのレバーや、戻りバネ、ワイヤーも外してみたが、外側部分には渋くなる要素はないので、そのまま組付けた。 (ここは戻りバネを取り付けるのが大変なので、次回はバラす必要はない) レバーのストロークは完全に出た(赤線参考)ので、ワイヤーを組付けようとしたが、 ストロークの増えた分だけワイヤーが短くなり付かない、しかたなくレバーを引いた状態にして無理やり付けたら、 今度はパッドが引きずってしまった。

普通はターンバックル式なので、左腹下のターンバックル調整ボルト(70mm)を回して2本に分離させレバーをフリーにする。 それを調整すれば済むのだが、どういう訳か左後ろブレーキへのワイヤーがバックルに固着して、回らなくなっていた。 (前回の調整時に喰い込ませてしまったか、最初からかは分からない) そこで、高ナットという部品を追加して右ブレーキからのワイヤーを延長してなんとか取り付けた。 片方が固着しているので、ナット回すとワイヤーまで回ってしまい、簡単に逆に戻ってしまう。 そのため、あらかじめワイヤーを逆に10周程度回してから取り付けてロックボルトで締めてしまった。

壊れたワイヤーでは気持ちが悪いので、ユーロスポーツにターンバックル調整ボルト(70mm)と、 左側ワイヤーとロックナットを注文した。(両方合計で29,000円だった) その後ホームセンターで、ステンレスのターンバックル(6mm)が同じ仕様(長さも70mm)だと分かった(-_-;) 安くてショックだったが、1,000円程度で買えるので、読んでくれている皆さんの役に立てばと思い、紹介しておきます。

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